老犬とおばさん 明日の生活を楽しむ

穏やかに静かに過ごしていきたい理想、そうもいかない現実。 お付き合い しがらみ 煩わしいこと 少しずつ手放して 快適な生活を。

価値があるから 生きている?

面倒な理屈っぽい話です。
でも 気になった朝のことです。


朝のゴミ出し。
集積所に行くと ご近所さんが二人いました。
一人は 最近 ご主人が急逝され
大学生の息子さんとお暮らしのA奥さん。
もう一人は 軽い認知症の義母とご主人とお暮らしの B奥さん。


「おはようございます。
今日も暑くなりそうですね。」
と挨拶をし ゴミ袋をネットの中に入れました。
2人ともに
「おはようございます。
ほんと 暑くなりそうですね。」
という会話。


B奥さんが 話はじめます。
「ねえ きいてよ。
うちのおばあちゃんね。
最近 暑くて外に出られないせいか、
『あたしは もうすぐ死ぬから、そのつもりでいてね。』
と何度も言ってくるの。
外に行って話せないから 注意を引きたいってのはわかるけど、
口開けば 死ぬ死ぬばっかりだから、
もう やんなっちゃう。
それでね おばあちゃんに 
『おばあちゃんが 今生きているっていうのは
生きてる価値があるからだよ。
価値がなければ とっくに亡くなっているよ。
だから 死ぬなんていわないでね。』
と言ったのよ。
そしたらね。
『そうかねえ、あたしゃあ 価値があるんだね。』
って言ってそれからあんまり死ぬって言わなくなったわよ。」


するとA奥さんが
「それじゃあ うちの主人は 価値がないから 亡くなってしまったの?」
と張り詰めた声で B奥さんに聞きました。



「そういうつもりじゃないわよ。
うちのおばあちゃんの話だから。
気にしないでね。
そうだ、洗濯物 干さなきゃいけないから 帰るわね。」
と言い B奥さんは、足早にその場から立ち去りました。


それから A奥さんと2人になりました。


「ポーチュラカの花 可愛いんですよ。
少し咲いたから よかったら見ませんか?
変わった花びらの日日草もありますよ。」
と A奥さんを誘い 家の植木を一緒に見ました。
「いろいろな色があるんですね。
可愛いですね。」
とA奥さんは、少し微笑みました。


「ご主人もお花好きでしたよね。
うちの前を通ると いつも植木の花を見てらっしゃいましたよ。
いつも穏やかで素敵なご主人でしたよね。
今もきっと 奥さんの事 見守ってらっしゃると思いますよ。」
そういうとA奥さんは
「そうかなあ。
 そうだといいんだけど、、、」
そう言って少し笑いながらも泣きそうで、
A奥さんは 家に帰っていきました。



みなさんもそうだと思いますが、
ご家族が亡くされたばかりの方とは
当たり障りのない、
あまり刺激のない話にしますよね。
特に生死に関する話題や
幸せの自慢話ととられる話は、避けます。
悲しみの中にいる者にとって 
幸せな風景は 時として残酷です。
その時期は、大変敏感で繊細な心情で埋められています。
だから 朝の会話には
他人事ながら 心が痛みました。
生きる価値って何なのでしょうか?
そもそも価値って何なのでしょうか?


命は 心臓が止まれば 亡くなり
動いていれば 生きている、
ただそれだけのことだと思います。


俗にいう価値がある人もない人も生きています。
また生きているだけで価値があるという人もいます。
前向きに生きるための素晴らしい言葉だと思います。
しかし それでは
生きていなければ価値がないのでしょうか?
生きたいと切望しても生きられない命があります。
突然奪われる命もあります。
そんな命は 価値のない命なのでしょうか?


価値があるから生きているだけではなく、
価値ある人生にするために生きていきたいですね。
そして亡くなった命も価値あるものだと思います。


とは 思うものの 自分には 価値という言葉が
今一つ 難しすぎてよくわかりません。
命が途切れる日まで
できれば 楽しく 心穏やかに暮らしたい、
自分も周りの人もそうあってほしい、
そう願うだけです。


また 幸せの中にいる人は時々、
心が悲鳴を上げている人の気持ちを察しないことがあります。
悪気のない言葉でも 相手の精神状態によっては毒になります。
悲しみの中にいる当事者は、気持ちを周りの者に
一番理解してほしいと思っていますが、
それを周りが理解することは 一番難しいことなのかもしれません。
その気持ちを共感できないということは、
ある意味、幸せな証拠なのかもしれません。
だから 共感できないことを責めることは できません。
また 時間がたてば そんな時期もあったと
心静かに回想できるかもしれません。


暗いところから 明るいところはよく見えますが、
明るいところから暗いところは 見えにくいものです。


だから、傷ついている人や弱っている人には、
言葉がなくても やさしく寄り添いたくなります。
人も犬もネコも動物みんな、、、
そう思うのは 自分がそうされたいからなのかもしれませんね。



おやつ
期間限定という文字に弱いです。
清涼感のあるアイスでした。
夏にはいいですね。






ワン散歩
暑くなりだす6時には 家に着くようにと、
かなり早い時間の散歩です。




朝早くても ちょっと暑いワン!

サルスベリの木は本当に猿がすべるのかな?
この花を見るたび いつも考えてしまいます。


朝の空は 青一面です。
気持ちのいい青です。


お散歩出来て良かったワン💛


今日もいい日になりそうです💘

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