老犬とおばさん 明日の生活を楽しむ

穏やかに静かに過ごしていきたい理想、そうもいかない現実。 お付き合い しがらみ 煩わしいこと 少しずつ手放して 快適な生活を。

「100万回生きたねこ」「100万分の1回のねこ」

『100万回生きたねこ』は 
人気のある本ですが、
あまり好きではありません。
読後 しんみりし
暗い気持ちになるからです。
しかし なぜか気になり、
時折 読みたくなる絵本で
ベッドサイドに置いてあるの本の一つです。




<あらすじ>
ねこはいつも 誰かのねこでした。
100万人の飼い主がねこを愛し 死ぬと みんな涙を流して悲しみました。
でも ねこは 飼い主が大嫌いでした。
ねこは 死んで埋葬されるとしばらくして 生き返りました。
ねこは 100万回死にましたが 
101万回目に生き返った時
ねこは 誰かのネコでは ありませんでした。



ねこは 初めて自分以外のもの 白いねこ を愛します。
その白いねこと一緒に暮らし、子供も産まれました。
子供のねこ達は、成長し
親元を離れていきました。
そして 白いねこも老いて死んでしまいます。
ねこは 来る日も来る日も泣きました。
100万回 涙を流しました。
そして 泣き止むと 死んでしまいました。
もうねこは、生き返りませんでした。




この絵本の著者の佐野洋子さんに捧げる短編集も読んでみました。
13人の作家さんが書かれているのですが、
最後の2つの物語は
実の息子 広瀬弦さんと
元夫の谷川俊太郎さんの
作品です。
そんな背景を考えながら読むと感慨深いものがあります。




『100万回生きたねこ』を愛する作家さんが様々な物語を描いています。


角田光代さんの「おかあさんのところにやってきたねこ」が 一番印象的でした。
飼い主の気持ち 飼い猫の気持ち どちらの気持ちもわかる気がしました。
「いつか捨てられるとわかっていも 
わたしは いっしょうけんめい赤ん坊の面倒を見る。
捨てられるために面倒をみる」
「ああ、わたし、しあわせだったんだなあと、
その音をききながら、ふたたび知る。」
せつなく悲しく 涙を誘う話でした。



川上弘美さんの「幕間」の
「喜びに、悲しみ、怒りに、哀しみ。
人間っていうのは、欲張りなものだと、おれは思う。
ただ生きているだけでは、足りないのだ。
生きることを楽しみ、生きることを嘆き、
生きることを疑う。」
の言葉、、、
深いですね。


13人の作家さんの個性ある話が綴られています。
どの作家さんも好きな方ばかりなので ワクワクして読みました。
作品より 作家さんの人生観や死生観を垣間見た気がしました。




イヤミスあり  ホラーあり
愛あり  達観あり
いろいろな要素を含んだ
様々な物語があり
みんなそれなりに面白いです。
また短編なので 物足りなさはあるもののサクッと読めます。
ただ毒があるものが多いので、
弱っている時に読むのは きついかな?


今日のおやつ
冷凍庫の奥に💦


今日のワンコ


天気が良くなり 散歩が出来て良かったです。
雨上がりの草花は 雨のしずくを受けてキラキラしています。
今日もいい日になりそうです💘

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