老犬とおばさん 明日の生活を楽しむ

穏やかに静かに過ごしていきたい理想、そうもいかない現実。 お付き合い しがらみ 煩わしいこと 少しずつ手放して 快適な生活を。

「えーえんとくちから」 笹井宏之

26年で星になってしまった夭折の歌人・
笹井宏之さんのベスト歌集です。
透明感があって 爽やかで
優しくて 時に 悲しい歌集です。
意味がわからないものも多いのですが
何度も読みたくなります。
五七五七七の中に
色 匂い 風 温もり  冷たさがあり、
ドラマがあり、
涙さえも誘います。
短歌ってすごい!
伝える歌人もすごい!


冬にちなんだ短歌


寒いねと言ふとき君はあっさりと北極熊の目をしてみせる


水仙にアイスピックを突き立てて祈りのような言葉を吐いた



ゆきげしき みたい にんげんよにんくらいころしてしまいそうなゆきげしき



雪であることをわすれているようなゆきだるまからもらうてぶくろ



手袋のなかが悲しき思い出にみたされてゐて装着できぬ



さよならが機能しなくなりました あなたが雪であったばっかりに



冬の野をことばの雨がおおうとき人はほんらい栞だと知る



感傷と私をむすぶ鉄道に冬のあなたが身を横たえる





タイトルになった短歌
えーえんとくちからえーえんとくちから永遠解く力ください


(解説  穂村 弘)
 口から飛び出した泣き声とも見えた
「えーえんとくちから」の正体は「永遠解く力」だった。
「永遠」とは寝たきりの状態に縛り付けられた存在の固定感覚、
つまり〈私〉の別名ではないだろうか。
〈私〉は〈私〉自身を「解く力」を求めていたのでは。



自分は、この短歌をこのような感じ方をしました。
「えーえんと口から声を発し産まれ、
私は 永遠と口から言葉を紡ぎだし
いろいろなものを表現していきたいのです。
私は今、永遠と動けぬ身であり、
この身をこの心を永遠から解いてください。」



この歌集を読んでいたら、
夭逝の天才詩人として知られる
中原中也を思い出しました。
中原の心の中には、深い悲しみがあつて冬にこの詩を読むといっそう
その悲しみが痛いほど刺さってきます。


汚れつちまつた悲しみに
今日も小雪の降りかかる
汚れつちまつた悲しみに
今日も風さへ吹きすぎる

(中略)




朝食




今日のワンコ
雪の予報は外れ 快晴です。
しかし 風が冷たくて 寒いです。




午前中は だらだらし 
午後からお散歩かな?


お日様がまぶしくて 今日もいい日になりそうです💛

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