老犬とおばさん 明日の生活を楽しむ

穏やかに静かに過ごしていきたい理想、そうもいかない現実。 お付き合い しがらみ 煩わしいこと 少しずつ手放して 快適な生活を。

「トロッコ」芥川龍之介

 帰省ラッシュが始まったようですね。
「家に帰る」話を読みたくなりました。
その類の本は いろいろありますが、
短くてさくっと読める「トロッコ」を再読しました。
青空文庫(著作権保護期間の満了した作品を中心に電子化)
で無料で読めます。
中学の教材として「トロッコ」は、掲載されていた教科書もあったので、
読んだ人も多いと思います。
また芥川龍之介さんの作品は 時代を経ても新鮮な気持ちで読むことができ
読むときの状況により味わいも様々です。


トロッコあらすじ
小田原・熱海間に、鉄道敷設の工事が始まった明治20年代の冬のことです。
8歳の良平は、工事現場で使う土砂運搬用のトロッコに非常に興味をもっており、
自分も一緒に乗ってみたいと思っていました。
ある日 良平はそのトロッコに乗ることができるチャンスが来て、
2人の土工達とで遠くまで行きました。
しかし 帰りは1人で 歩いて 長い距離を歩かなければいけませんでした。
日は 暮れかかり 心細く不安な気持ちで家路を急ぎます。
「命さえ助かれば」という恐怖の思いで必死で駆けていきます。
ようやく家に着いた良平は、緊張から放たれ 安堵感で途端に泣き出してしまいます。
父母は何があったのか尋ねますが、良平はただ泣き続けるばかりでした。


26歳になった良平は、この時のことを回想します。
暮らし向きが楽ではなく、雑誌社での校正の仕事に疲れた良平の前には、
かつて無我夢中で駆けたあの薄暗い路が断続しているのでした。



若いころは、8歳の良平の気持ちに共感しましたが、
今は 26歳の良平の気持ちがよくわかります。
8歳の良平は 不安や恐れやいら立ちがあっても
家に帰れば 家族がいてその気持ちを慰め支えてくれました。
しかし 26歳の良平には 妻子はいたものの 支えてもらうものではなく、
自らが支えていく立場でした。
それで 良平は 苦しみや辛さがあっても 
それを癒す場がなく 8歳のころを思い出したのだと思います。


この焦燥感は 良平だけではなく 著者の芥川さんを含め
すべての人々を襲うものでもあります。
この作品は、誰もが持つ存在の揺らぎを描いているのかもしれません。
それで 時代を経ても褪せない魅力があるのだと思います。


トロッコの頑丈な外側を父親。
安全なトロッコの内側を母親、
に例えてあるという考察もあります。
あなたにとってのトロッコはありますか?



心が穏やかになる場所がある人は 幸せです。
帰省する場所があること
そして そこで心を満たしてくれる人々がいることは、
本当に豊かで素敵なことだと思います。


おやつ
1日1個以上は食べてしまいます。
それで 白熊アイスは 安いタイプのアイスにしています。




家の保護犬のワンコ達にとっては ここが実家です。
自分もこの場所で ワンコ達に癒してもらっています。



明日は祝日でお盆休みもあり、
お出かけされる方も多いと思います。
みなさん お気をつけてお出かけくださいね。
そして 素敵な思い出を💞


休みがなく お仕事の方はご苦労様です。
お体に気をつけてお過ごしくださいね。 



明日もいい日になりますように💘

×

非ログインユーザーとして返信する